高齢者の傾向と対策

介護保険で利用できるサービス

⇒要介護1~5と認定された方が利用できるサービス

⇒要支援1~2と認定された方が利用できるサービス

があります

大きく分けると次のようなサービスがあります(厚生労働省データより)
  • 介護サービスの利用にかかる相談、ケアプランの作成
  • 自宅で受けられる家事援助等のサービス
  • 施設などに出かけて日帰りで行うディサービス
  • 施設などで生活(宿泊)しながら、長期間または短期間受けられるサービス
  • 訪問・通い・宿泊を組み合わせて受けられるサービス
  • 福祉用具の利用にかかるサービス

介護保険サービスを受けるためには介護認定を受ける必要があります。役所の窓口へ出かけるか、お住まいの近くの(その地域を管轄している)地域包括支援センター(鹿児島市では長寿あんしん相談センター)に相談すれば手続きの説明や申請の代行をおこなってもらえます。

高齢者の身体と病気

ご家族が病気になったとき、または障害を持ったとき、行政の援助やサービスを受ける方法は、ケースによりいくつかあります。早期に制度利用の申請を検討する必要があります。

65歳以上であれば要支援・要介護保険の認定を受けて介護保険サービスを利用する

特定疾病による要介護保険の認定を受ける

障害者手帳の交付を受ける

市町村独自のサービスを受ける(但し65歳以上である、高齢者一人住まいである、あるいは高齢者のみの世帯であるなどの条件があります)

それぞれに条件があったり、併用して利用することができます。たとえば障害者手帳を持っていると自家用車購入時の税金優遇がありますが、要介護認定を受けている人も障害者手帳を持っていると、タクシーや交通機関の割引があったり、映画館などでは同伴者も割引で映画鑑賞できます。使える制度はどんどん活用して、ご本人、ご家族の負担が少なく済むようにしましょう。


かかりつけの病院と処方箋薬局や飲み薬の把握

かかりつけの病院(診療所)や、いつも薬を貰う薬局、飲んでいる薬の名前は、ご家族も把握しておきましょう。判りやすい場所に診療カード(カードのない病院は電話番号の書いてある領収書など)、薬(お薬手帳があれば一緒にして)を保管して家族にもわかるようにしましょう。本人以外でもすぐ見つけられるようにすることで、緊急に搬送されることになっても対応に少しでも役立つことになります。
救急センターに運ばれても、かかりつけの病院の先生に連絡を取ることで、適切な処置ができるかもしれません。病院の先生は結構、横のつながりがあったりします。日頃、お世話になっている病院の先生に相談しましょう。


高齢になると顕著になること(お年寄りへの接し方)

記憶力の低下

人の脳は20歳までに発達する知能(天才か否かはここまでの判明?)と、本人の活動や学習で60歳ころまで継続あるいは上昇する知能があります。(流動性知能と結晶性知能)
生まれながらの天才は別として、20歳までの生活でいかに知能を高めることができたかがその後の人生を左右する可能性があるということです。もちろん20歳以降に結晶性知能を高めている方もたくさんいます。
記憶には短期の記憶と長期の記憶があり、短期の記憶を脳にとどめる能力は年齢とともに落ちてゆきます。 高齢になると、記憶力の低下は当然ですが、個人差があり、物事を書き留めたり、メモで残すなどして生活の支障が出ない努力をしているお年寄りもいます。
そして最近のことは忘れても昔のことはよく覚えているので、周りの人から昔の話を持ちかけると喜びます。高齢になって(年齢に関係ない場合も多いですが)現代のテンポの速い事柄についていけなくても、昔話などの会話があることでご本人に孤独感を感じさせないことができます。

自分の価値観にこだわる

自分の経験則にこだわるのはお年寄りだけではありませんが、明らかの間違ったことや誤解があっても周りの人が強く否定することは避けたほうがよいです。バリバリの現役を自認するお年寄りは厄介ですがご本人のやり方を尊重しましょう。お年寄りのプライドは確かに煙たいのですが、年長者への心遣いを持ちましょう。いずれは自分もたどる道です。

人の話を聞くゆとりがない

当然個人差があります。場所、時間にもよります。それでも、お年寄りに話すときには、必要なことをわかりやすく話す必要があります。話し方も聞き取りやすいように、話すスピードやアクセントに注意しましょう。大事なことは相対峙して相手の反応を見ながらしっかり話ましょう。

反応が緩慢になる

お年寄りのペースの合わせて対話をしましょう。聞く人は忙しいときはつい、話し方も荒くなりますが、時間をとって腹をくくり、じっくりと話をしましょう。お元気なお年寄りでも話し方や受け答えはやはり緩慢になります。上記と同じ様に大事なことは相対峙して相手の反応を見ながらしっかり話ましょう。

病気や事故が原因で坊著に性格が変わることがあります。この場合は早期に医師に相談してください


生活の上で注意すること

高齢者の事故死

高齢者の事故死のうち家庭で亡くなる方が10,150人。これは交通事故死3,789人の3倍弱になります。(厚生労働省「人口動態統計」2009年より)
その中で浴槽などでの溺死が34.2%を占めます。次が不慮の窒息、転倒、転落などになります

日本家屋の抱える問題

日本の住宅は建築基準法で地面から床までの高さが45センチと決められています(防湿土間コンクリートの場合は除く)。このため玄関には必ず段差があります(玄関上がりがまちと言います)。さらに古い家の室内は尺モジュールによる仕切りがあり、狭い廊下と狭い浴室、洗面所、トイレなどがあり、部屋の入り口で頭をぶつけることもあります。メーターモジュールで自由設計の新築住宅は室内はバリアフリーですが道路から玄関までに段差や障害物があって、足腰の弱い人には安全な造りになっていないケースがあります。

事故・けがを防ぐための家屋内対策

手すりの設置
手すりは歩行の補助や立ち上がりの時の補助として有効ですが、取り付けにはルールがあり、手すりの太さも二通りあります。材質もいろいろありますので、場所で使い分ける必要があります。取り付けが悪いと転倒やけがをしますので、プロに頼むのが無難ですがポイントは、取り付けの高さと向き、取り付け場所の強度です。特に強度を確保するために壁の補強が必要な場合があります。
階段や廊下には手を滑らせるのにあたりがよい材質で直径32~36㎜のもの
トイレ・浴室・脱衣所などは体重を支えるために滑りにくい材質でしっかりと握りやすいように直径28~32㎜のもの
さらに手すりの端っこは洋服が引っかからないように壁側などに曲がっていることなどです。
取っ手の交換
水栓金具の交換とドアノブの交換をすることで使い勝手がよくなります。
台所・洗面所・浴室などにある昔の冷温別々の給水栓を一つのレバーで操作できる混合水栓金具に変えることでやけどの心配もなくなります。これも工事となれば専門家に任せたほうがようでしょう。
ドアノブを回転タイプからレバータイプに変えることで使いやすくなります。交換はサイズが合えば素人でもできます。注意することは、レバーが服にひっかる場合があります。交換はあくまでも自己責任でお願いします。